本日ご紹介するのは、「意地悪な魔女」と彼女の手下の「羽の生えた猿たち」のシーン。カリダを使った作戦に失敗した魔女が新たな作戦を練る場面です。
『オズの魔法使い』には恐ろしいシーンが幾つか登場しますが、その中でも、ケシの花畑に充満する毒ガスでドロシー、トト、ライオンが永遠の眠りに誘われてしまうシーンは印象的です。最終的にはグリンダに助けられて目を覚ますことになりますが、「安楽死」という言葉を思い起こさせるほど強烈です。(ただし、小説版とは若干異なる場合がございます。)
悪役たちは、主役に様々な罠を仕掛けてくる存在として重要な役割を担います。私たち観客は、主役がハードルを超えていく姿を見守りながら、自分自身を主役に置き換えてドキドキしながらストーリーを楽しむのです。悪役たちが主役の行手を阻むほどにスリルが倍増し、ストーリーが面白くなります。
今回の悪役たちですが、稽古を重ねるごとに状況に合った声色や表情、ジェスチャーなど各々の表現が加わってますます面白くなってきました。